秋と言ったら食欲の秋ですか?
まぁそうですよね。
秋は芸術の秋でもあります。
先週に引き続いて、今日も美術館へ行ってきました。
でも、
でも、
その前に今日は僕が仕えていたT社長のところへ顔を出しに行った。
それは喫茶いずみをオープンさせる前・・・
2005年の5月から2009年の12月まで勤めていた飯田橋にある会社。
小さなところで、このようなマンションの一部屋でやっている。
あの頃と同じように7時46分の総武線各駅に乗って船橋から飯田橋まで1時間弱。
久々の通勤電車の空気を味わう。
あのころは通勤電車で、夏目漱石やトルストイ、チェーホフとかよしもとばななとか色々と読んだ。
往復で2時間ぐらいが、貴重な読書の時間であった。
コーヒー店をやるのを決めていたので、変なゴリゴリのビジネス本よりもそういう本がきっと役に立つと思って。
会社の仕事は理不尽な要求や自分のミスによる悩みだとか、いやぁーやっぱり自分のやる感じではないなぁと
始終、違和感を感じながら仕事をしていたが、でもやってみると結構自分に合っている会社で、
慣れてくると自分でも意外だが楽しかった。
それに、社長も本当に情が厚く、いまでもこうして目にかけてくれるほどです。
でもやっぱりコーヒー屋になりたいから勤められたっていう気持ちが強いかなぁー
今日こうして通勤電車に久々にのってそういうことを思い出した。
そして、通勤電車に乗っている人達をみて、今ではもうこの人達とは違ってしまったんだ。
今の僕はこの人たちを癒す方なんだよなぁって思いました。
なんだか真面目なトーーーンですが、まぁ秋風はそうしたものも運んでくるのでしょう。(半ば強制的?)
それで、T社長はいったら大喜び!!!
興奮状態っす。
持参したコーヒーを2人で飲んで大喜び。
昔からピーナッツ好きの社長は、僕の焼いたアーモンドを旨いといって喜んで食べていた。
会社の現状や今やっていることを話してくれた。
またY島で進んでいる観光プロジェクトのことなども見せてもらった。
といっても全然僕自身は関係ないけど、やっぱり話がしたいんだろうなぁー
手土産までいただいてありがたい限りっす。
ご飯が食べたいようなそぶりをしてましたが、今日は予定が満載なんで、心を鬼にして事務所から出る。
オヤジの郷愁に弱いのです。ホント。
ごめんなさいT社長。またご飯しますです。
はい!!!!!!
そして来ました。
来ました。
今日はいただいたチケットで、チューリッヒ美術館展を見に行きました。
いやーかなり見ごたえのあるものでした。
画家ごとに4、5点ぐらい展示してあって、けっこう見ごたえのある感じ。
画家ごとに作品の印象が違うので、かーーーーなりの脳トレになりました。
例えるなら、ラジオのチューニング。
ひとりの画家の展覧会だと一つの周波数に合わせればよいけど、
今回はその画家ごとに同調させなければいけないのでかーーーなり疲れました。
ひとりで美術館へ行くときはだいたい2週するけど、今日は2週目はホントにさらっとしか見なかった。
なんか脳疲れたって感じがわかるほど・・・
さて、僕が脳みそに来たのは4つといいたいところだけど5つです。
・モネ 「睡蓮の池、夕暮れ」
・ホドラー 「朝方の峰」
・ムンク 「冬の夜」
・ピカソ 「大きな裸婦」
・カンディンスキー 「黒い色班」
衝撃的だったのはカンディンスキーの「黒い色班」だったなぁ。
モネはなんだか感じを知っていたが、カンディンスキーは初めて見ました。
それぞれの感想は、
「モネ 睡蓮の池、夕暮れ」
これは晩年の作品でもう視力が弱くなっても光をとらえて描いたとされているもの。
これはもう完璧に来ますねぇ。脳に。
かなり話しかけてきます。
のっけからこれでかなりパワァを使う。
あー「積み藁」の絵も良かったし、「国会議事堂、日没」もやっぱり好き。
モネは大好きです。
それから、ゴッホやセザンヌの有名なやつもあったけどさらっと見て。
今日まで知らない画家「ホドラー」
なんか好きです。
わかりやすい。
遠方からの歌とかも良かった。画面に青いドレスの女性が描かれているのだが・・・(ここ参照)
でもこれが好きです。
「朝方の峰」
山がむっくり出てくる感じ。
話しかけるというか、むっくり立ち上がって来るリアリティーが画面を見ているとある。
むぅーーーくり。峰が立ち上がって。
これ好きです。
それから、何はともあれムンク。
いやーーー。
ぬぅぅらーーーって感じ。
インクとかでまとわりつくように脳みそに話しかけてくる。
完全に独自の磁場を発生させてくる。
これは完璧に来ますねぇ。
ぬぅぅぅらーーーー。って。
この感じが体に入ってくる感覚。
ムンクの叫びも好きですけど、これやべぇ。
他の絵もあったけどコレすごく好き。
そしてそして、ピカソ。
これは案外単純だろ・・・っていう感じに思うが、絵の密度がすごく重い。
特に画面左上の少し暗いところがなんかすげぇ。
そこに見とれていると、何となく大きな裸婦も存在感が強くなってきて・・・
一瞬バカっぽい感じに見えるが、脳内が同調し始めるとなんていうかよくわかんないけどコレすんごいですわぁ。
そして最後に、カンディンスキー。
「黒い色班」
これは衝撃的だった!!!!!!
きたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
まずこの絵を見て笑った。
というかニヤニヤしてしまう。
たぶん傍目にみたら完全に変な人です。まぁ変な人なんでいいですけど。
ほんとにすごいと笑っちゃうクセがあるかもです。
でも、こういう絵に笑いの感覚があるっていうのはホントにすごいことだと僕は思う。
いやぁでも、それぞれの抽象的な図形がいろいろお話してきて完璧。
しかもちょっと楽しげ感があって、なんだよコイツらすげぇ楽しそうにやってんなぁー
僕もまぜてよぉーーって感じ。
俗っぽい例えをすると、オタクたちがオタク話で盛り上がってすごく楽しい空気感に包まれているそんな感じ。
いやぁこれいいなぁ。
すごく動きがあって。
こんな抽象的なものがここまで脳みそに来るのはすげぇなぁー
かなり脳みそを使いました。
ほへぇーーーって感じ。
せっかく来たので建物内の写真も撮る。
設計は先日亡くなった黒川紀章のものだ。
やっぱり入り口入ってのこの柱の存在感がたっぷりっす。
ちょっと遠目に・・・
壁面の波のような壁もなんだかいいなぁ
それから、ロビーの光。
ちょうど、光が差し込んできて。
それだけでもいやぁ素敵。
もう一度、ドッシリ柱。
いやはや、最高でした。
脳みそへの栄養補給はもちろんコーヒー。
エスプレッソ リストレット(濃いめってことです)
いやー美味しかった。
わりと飲みやすい。
それでいてしっかりしていて、これより強いと刺激的ぃーーってなるかも。
一口目は酸味がしっかりあってかつ、良い苦味と香ばしさ。
次第に冷めていくにつれて、酸味が鮮やかになってきて、個性的な香りすら感じそう。
いいなぁ。
玉ねぎの皮をがーーーってむいていって最後に原石が出そうな感じ。(あー抽象的ですみません)
でも、酸味のあるエスプレッソが最近飲みやすいんだけど、独自の個性をお店ごとに創って行こうという
そういう動きのようなものを感じました。
酸っぱいエスプレッソではかーーーーーなり美味しかったっす。
それから、急いで船橋へ戻って、近所の集合住宅の集会所で能の講習会を聞く。
シニア世代に交じって、能の世界を知る。
そして、夕方は大幅に時間があったので、夜の船橋を撮影しに・・・
夏見台から船橋へ下っていくときの光景。
ここの電柱君が好きです。
なんだか、僕はあそこの木はすごく好きでいっつも気になる。
下る感じの夜景。手前の宿舎がいい暗さ。
この昼間の時とはまた違う印象。
こんどは怪獣っぽくとってみました。
最近開発の進んだイオンタウン。
よくありきたりだけど、ひとつひとつの窓に生活があるんだよなぁって感じる。
最後にもう一枚。
夜でも昼でもいつでも夏見の坂から船橋の街を見ていてくれるようで・・・
この木はずっとのこしててください。
夕方早めに船橋にいたので、写真を撮りたくなりました。
船橋大好きっす。
今日はあんまり歩かなくて11000歩。
脳みそ疲れました。
社長、絵画、珈琲、脳、夜景。
今日も充実してたなぁ。
早めにねよぉーーー。