盛岡遠征記③

もう先週のことになってしまって済みませんが、

盛岡遠征記の続きです。
衝撃的な数々のコーヒーを飲んだ後、

Uさんがお勧めする店。

「Kura」へ・・・

KURA

KURA

この店は僕のタイプです。

マスターの個性がいいっす。

店に入るときは扉をノックするのが決まりらしい。

以前はそうではなかったらしいが、マスターが一人でお店を切り盛り

するようになってかららしい。

上野の北山珈琲的なものを感じる。(ノックの必要は無いですけど)

 

Uさんとマスターは長い付き合いらしく、親密そうな感じだった。

薄暗い倉を利用した店内。

倉のひんやりとした空気。

店内にBGMがなくて、振り子時計の「コッチ」「コッチ」という音だけが響いている。

Uさんがお勧めするエチオピア ウルフを注文。

店の空気が先ほどの「機屋」で味わったグルーブメントと対照的でとても落ち着く。

店内を見回して・・・

「2階はなんか豆の倉庫になっているんですか?」

「・・・二階はほこりかぶっているテーブルやらなにやらできたないんだよ・・」

しばらく間があって

「・・・ほんとは今は倉庫がわりにつかっているとかいえばいいだろうけど・・・」

っていうような会話をしたと思う。

独特の間や会話の抑揚が他の人では味わえない個性を作り出しており、

かつ店のメニューブックやら店内の感じやらと相まってぴったりだなあーと思う。

 

で、出てきたコーヒー。

ペーパードリップのもの。

最初はやや温度が高いせいか、あまりファーストインパクトは来なかったけど、

少し放っておくと、クルクル。
これは穏やかです。

夜空に、シンプルな一色の花火がパッと咲いた感じ。

「ポッ」っと香りが咲いてくる。

しかも、今流行のグングンに来るフルーティー臭ではなく、

もっと押さえている(自然にそうなっている?)感じでよいです。

井上社長が焼いたイリガチョフのナチュラルにも近いようなイメージ。

マンゴーとかそういう感じではなく、高原の花のイメージ。

少し酸味があってそこに、「ポッ」と花が咲いたように香りが入ってくる。

とっても良い珈琲です。

さらにUさんがポットサービスで出てきたコーヒーをカップの縁へワザと泡がたくさん

でるように注ぐ。

僕   「何してんですか?」

Uさん 「え ちょっと」

マスター「Uさん まだやってたのか・・・」

この会話の空気感が最高によかったっす。

機屋のあとでよいインターバルになった。
それからもうこの時点で、カフェインの感じでもうそうろそろコーヒーがいっぱいいっぱいって

いう感じであった。

冷麺かジャージャー麺行く?ってきかれたけど、そんなに食べたくないですといったら、

「福田パン」へ連れて行ってくれた。

 

喫茶いずみのお客さんに聞いてみたら、盛岡のソウルフードですよと教えてくれた。

 

さっそく福田パン。

福田パンは注文して即席のサンドイッチを食べられる感じのみせ。

すーんごく素朴。ぜひ千葉にもあってほしい。

サンドイッチといってもパンはふんわりとした

コッペパンの生地をすこしバケットよりにしたような感じ。

ドトールのミラノサンドのパンをすげぇふんわり柔らかくさせた感じかなぁー。

近いものが思い浮かばない・・・

 

Uさんはここでも甘いもの。お、恐るべしUさん。

確かダブルピーナッツというものを。

僕はコーンビーフとハムがサンドイッチされたもの。

うめぇー

僕は正直甘いものよりしょっぱいものが好きな口なので、いやはや美味しかった。

コーンビーフって贅沢ですよね。

子供の頃はかーなりねだってやっと食べられるAランクのご馳走だった。

いまではいつでも買えるけど、やっぱり贅沢品だと思う。

あのコーンビーフの缶をはじめて上手に開けられたときの感動は今でも忘れない。

あのネジきり棒とそこに巻かれた缶の縁をしばらくしまっておいた気がする。

 
そんなインターバルを加えて、

「NAGAZAWAコーヒー」

NAGASAWAコーヒー

NAGASAWAコーヒー

ここは今流行のスペシャリティーコーヒーのお店。

ニット帽がよく似合うお姉さんと、もじゃもじゃ頭のご主人?がやっていた。

注文したのは、コスタリカ イエローハニーとエチオピアモカG1 ナチュラル

ここはフレンチプレスの抽出らしいけど、全く嫌らしい感じがしない。
(未確認です。すみません)

良好な液体。ただ独特の油感がありますけど今までで一番よいプレス式コーヒーです。

こんなになるんやわ。いやっはーいいっす。

ここのコーヒーは「わ・か・り・や・す・い!!」

コスタリカ イエローハニーはトマトだった。

真面目にトマト。

そしてエチオピアモカG1 ナチュラル はトロピカルだった。

交響曲のように聴けば聞くほど味が出たり、

その時々によってさらに発見があるコーヒーではない。

ビートルズの有名な曲をクラッシック風にアレンジしたというか・・・

分りやすい。味わい深くは無いがほんとに分りやすい。

これが今流行なんだろうなとヒシヒシと感じた。

個性がバッチリでていてかつ抽出も良い液体ですげえ。

 

そして、先日喫茶いずみにも来てくれた「六月の鹿」さんへ・・・

その間にも一軒甘味屋へちょっと立ち寄ってUさんは、きりざんしょう?的なものを購入。

そして平らげていた。

す、すげぇ。甘味王いけるんじゃないですか???

朝市のきりざんしょうと違うタイプ。

これは黒蜜が練られた生地にさらに黒蜜が入っていて、食べていると黒蜜ブワァーきてうまい。

インパクト強いです。

 

まぁそれで「六月の鹿」さんへ行った

そしたら

ガビーン

いったら満席やった。

あかん。

せっかく来たけどダメだった。

タイミングありますよね。

Uさんとそこら辺うろうろしてきましょう。と櫻山神社をお参りしてから、ロックフェスを見に行く。

若者たちがウネウネウネウネしているのを眺める。

Uさんが演奏が終わると、拍手していて(あぁこのオジサンはロック好きなのか)いいなと思う。

で、20分くらいしてもう一度戻っても「六月の鹿」は満席。

すげぇーー。

挨拶だけしてお別れする。

 

それで、最後に僕はもういっぱいいっぱいなんで、「紅茶の店 しゅん」

Uさんが20年ぐらい前に通っていたらしく久しぶりの来店とのこと。

改装されたのか、そんなに古い店とは思えない。

突き出しで出てくるのが、水出しの紅茶。

これが結構美味しかった。

香りは強くないけど、ほんのり甘く良い液体。

お冷の代わりのものでとっても素敵。

なによりコーヒー漬けなんですぅーっと入ってくる。

Uさんと最後に紅茶を堪能して駅まで送ってもらった。

 
新幹線の乗車まで20分。

時間ギリギリまで盛岡を堪能できた。

盛岡の皆さん大変お世話になりました。よい勉強になったデス。

それにしても、アレだけの街でこんなに多様なコーヒー店がそろっているなんて

なかなか羨ましい。

東京はなんでもあるけど、ここまで密集感はない。

風光明媚で歴史の残る良い街だ。

ゆっくり散歩もしてみたいなー
そして急いで乗り込んだ新幹線。

こんなに利尿作用のあるものをのんだので、帰りの新幹線は大変だった。

来るときは帰りはビールでも飲みながらゆっくり帰ろうと考えていたけど、

考えが甘かった。

トイレが近い!!

しかも3列シートの窓際をとったので、トイレに行くときは「済みません」をやる。

その「済みません」をやる相手が新婚さん。

どうも青森からの帰りらしい。

手を握りしめたり、指輪がキラキラ光ったり、とアツアツぶりを示していた。

そんな隣の僕はいつトイレに行こうかのタイミング狙い。

二人はいけないことにテーブルを出して、ビールを飲んだりしている。

あーどのタイミングでいけば・・・・

実際はタイミングを見計らう前に、自分の限界が来て「済みません」をした。

戻ってきて、またしばらく30分ぐらいでもう一度行きたくなった。

またまた、見計らって「済みません」

2回ぐらいすると、もうもう吹っ切れますよね。

ゆっくり新幹線でビールどころではなかった盛岡の帰途。

いやー無茶苦茶面白かった。

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