盛岡遠征記②(機屋を訪れる)

それからそれから、

この旅の目的地、「機屋」さんへ・・・

まんじゅうをUさんと食べていて15分ぐらい遅く到着。

店は全ての扉が解き放たれ、待ってるぞーって感じだった。

 

いったら店主の関さんは待ちきれずに手網焙煎をやっていた。

他の人が手網をやっているのを見る良い機会。

全く違う感じでの火の通し方だった。

僕の場合は、最初にぐわっと火を通してあとはダラダラいくのだけど、

関さんのはわりと同じような感じで火を通すというか、

それと思ったより弱い火力のような感じがした。

手網の振り方がダイナミックで、全部の豆がグルングルン回転していた。

ちょっと時間のあるときに自分も真似しようと思った。

 

そしてだ、

抽出の勉強。

僕が機屋のカウンターでコーヒーを淹れたんだけど、これがこれが濃度がタリン。

関さんが淹れると濃度がしっかり。

いやっはー

参りました。

これは大変勉強になった。

悔しいので、その場でさらに関さんの見よう見真似でやったけど、ぜんぜんイカンかった。

ぜんぜんやったことの無い姿勢と抽出の方法。

細部までは分らないけど、見た感じタラタラタラタラ抽出量まで頑張る!!

っていう感覚。

「苦味を押さえ込める」(豆が苦そうなものは)とおっしゃっていたが、

どういう違いでそういう変化を出せるのかは今回の観察では分らなかった。

僕の場合は最初タラタラあとバァーって感じです。

まぁコーヒーはトータルシステムなんで、生豆の選定、焙煎、抽出の一連の流れで、

都合のよいところだけマネをしてもダメなんでしょうけど、

やはり今回の抽出は今の僕にはとても為になりました。

(後日談で早速店で練習していて、常連さんにマスター変その淹れ方ーって突っ込まれる。

とほほー頑張ってるのに・・・)

 

そうして、豆の倉庫を見せてもらって感嘆したり、

Uさんと機屋の常連さんと関さんとでコーヒートークをしたあと、いよいよコーヒーを飲む。

 

まずはドミニカプレミアム。

ドミニカは、はじめから飲もうと思っていたもの。

ちょっと最近カリブ海系の豆が面白いからなのと、意外にドミニカが普段置いてある店って少ないから。

大体抽出は100ccでけっこう濃い目の液体。

これは大体想定ないの味だった。

酸味がボワァーっとあって苦味までいかない甘く香ばしい感じでゆっくり落ちてくる感覚。

収束はわりとゆっくり。

特別な個性はこの豆からは感じないけど、意思がはっきり感じるコーヒーであった。

 

それから隣にすわったUさんがのんだハイマウンテン。

これは結構来ます。

脳に来ます。

まず立ち上る香りがナッツのような感じがある。

そして口に含んでも香りがしっかり入って甘くコクがある液体の感じ。ほんの軽めだが酸味ももちろんあった。

これはすげぇいいです。

 

それからさらに隣で飲んでいた機屋の常連Tさんセラードクラシコ。

くわぁー

これも結構脳みそに来る。

無茶苦茶いい。

Tさん曰く媚びているコーヒー(悪い意味ではないです。念のため)

立ち上る香りがまずたしかに銀杏の実までいかないけど、そういった類の匂い。

それが液体を含むと、良いボディーの酸味とともに銀杏的な香り。

鮮烈です。

ブラジルでココまでいくのか。すげぇーって思う。

 

そうしてさらにクラッシックマタリ。

来ます。

脳。

脳みそ来ます。

脳みそが来ます???

やられた。

これはマタリの香りがとても鮮烈で無茶苦茶いい。

で、コレをのんで一番おどろいたのが、あくまでも僕の感じだけど牡蠣の海っぽい香りが感じたってこと。

コーヒーでこの香りは初めて。

でも一緒にいたUさんとTさんはまだ早い。あと1週間ぐらいでもっとよくなる。

とかなんとかいって無茶苦茶盛り上がっていた。

この二人すごい面白い・・・・

脳に刻んだので大丈夫。

もうこの頃にはUさんとTさんと僕とでコーヒーのまわし飲み大会みたくなっちゃってて、

無茶苦茶おもろい。

こんな面白いおじさん達に囲まれてさらにコーヒーの濃い話。最高すぎる。

 

関さんのコーヒーは酸味系が多いイメージだが今度は苦いもの。

トラジャ。

ウッホー。

これは留めてる。

停めてる。

止めてる。

STOP。

止めてある。

苦味系のコーヒーなんだけど、苦くない。

口の中で苦味までいかないところでフワーッと広がってクリーム系の甘みとうっすら酸味。

苦味にいきそうなんだけど、そこで止まる。そんなイメージ。

トラジャ的な香りはそこまではしなかったけど、よいコーヒー。

苦味でこういう表現もあるんだぁーって思う。

これもこれも勉強になった。

 

そうして最後に媚びないコーヒー。

ブラジルブルボン93’

これはさっきのセラードクラシコ(確か08’)より落ち着いている。

香りも近いものがあるが、穏やか。

こちらから探しに(味や香りを)行くプロセスが良い。とTさん。

あぁーなるほど。

これは飲んで落ち着く。

 

機屋を訪ねる前に、やりとりをしたときに万全の体制で待ってますとのことだったが。めちゃくちゃ本気やないですか。

いやん。いやん。

嬉しいですねー。

恐ろしいコーヒーの数々であった。

まるで、クリムトの「哲学」「法学」「医学」の三部作を見るような・・・

恐ろしい。

良い体験でした。東京でも恐ろしいコーヒーは数少ないです。

まあ機屋では「脳に来る」体験ができてとってもよろしかった。

最後に店の前で記念撮影。

機屋の前で記念撮影

機屋の前で記念撮影

 

そしていよいよコーヒー好きのUさんが案内する他の盛岡のお店へ・・・・

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